ESGストーリー 当社は日本郵船グループの一員として、ESG(環境・社会・ガバナンス)を経営戦略に統合し、「Economy」だけではなく、環境・社会課題の解決に貢献する「ESG」のモノサシを用いながら、当社独自の視点で持続的な成長を目指してまいります。この度、将来を担う若手・中堅社員が中心となって、当社のESG活動に対する考え方(ESGストーリー)を企画・立案しましたのでご高覧ください。 100年企業、その先へ~ESG活動とともに~ 私たち旭海運は今年で創業75周年を迎えました。これまでも時代の変化に適応し、お客様と社会のご理解を得ながら、製鉄原料及び電力用燃料を中心に安心安全な海上輸送サービスを提供してまいりました。今、時代は大きな転換期を迎えております。当社は今後100年目、更にその先の成長を目指し、環境対策、エネルギー改革、技術の革新的な進歩、多様性の受容、これらの社会的な課題に向き合い、これからもお客様と社会から選ばれ続けるために、当社ならではの視点でESG(環境・社会・ガバナンス)活動に積極的に取り組み、新たな企業価値を創造いたします。 環境への考え方について 海運業を営む限り、日々二酸化炭素を排出しているという事実を認識し、早期に持続可能な社会を実現するために二酸化炭素排出削減の対策が必要と考えています。技術革新や政府による規制強化はもとより、個人レベルでの省エネ意識の高揚や環境保護精神の育成など、小さな行動の積み重ねが脱炭素社会の実現には欠かせません。加えて、海洋汚染への対応も急務です。電力用燃料の輸送も担う旭海運は、エネルギー改革の分野に積極的に参加するなど、二酸化炭素排出問題に向き合いながら、海洋を含む地球環境に貢献しながら、企業としての持続的成長を目指します。 具体的な活動について 当社では日々の運航を支える沢山の船員が働いています。私たちは現代社会を陰で支えるエッセンシャルワーカーである船員が安心して働ける環境の提供を心掛けています。取り組みの例として、神戸製鋼所殿の抗菌特許技術『KENIFINE™』を採用し、船内衛生の向上を実現しています。『KENIFINE™』は新型コロナウイルスに対しての有効性も確認されており、船員が安心して働ける環境づくりのため、適用範囲を広げていきます。また、次世代を担う子供たちに「海のことを考える」きっかけづくりのため、当社の主要取引先である神戸製鋼所殿の製鉄所が立地する兵庫県加古川市の加古川海洋文化センターにて、2020年8月、10月に当社主催による「海の学習会」を開催しました。学習会では、地域の子供たちが保護者の方と一緒に、身近にある材料を使って自ら動く船をつくるお手伝いをしました。今後もこのように地域の皆様と共生する活動を続けてまいります。当社ホームページにもESG活動をご紹介するESGコーナーを新設しました。当社の船上で撮影された写真や動画を使って、貨物船(ばら積み船)を子供向けにわかりやすく説明した「ふねきっず」のサイトを追加しました。 当社ESG活動のキーワード 当社の「2020-2023年度4カ年中期経営計画 ~あさひいちがん~」では、社内強化のキーワードとして「結びつく」「育てる」「近代化」を掲げています。 このキーワードを、対外的なESG活動を行う際にも掲げていきます。 今後の活動について 「結びつく」 お客様や取引先様などをはじめとしたステークホルダーや社会など、特に社外の皆様との結びつきと共生を強く意識して、社会課題の解決へ積極的に取り組みます。 「育てる」 若い方々に海運業を理解して頂き、将来の職業選択肢としても志してもらえるような活動を推進します。 「近代化」 革新的な技術へ目を向けて積極的に取り組みます。今後も、当社がご縁のある地域を中心とした活動を企画・立案し、地元住民の皆様やお客様からご満足とご評価を頂ける活動に取り組んでまいります。 結びに 当社のESG活動は、あさひいちがんの到達目標を踏まえ、オリジナルテーマとして、 E (Engagement)、S (Satisfaction) 、G(Gain)に意識して取り組んでまいります。まず、お客様をはじめとする社外の皆様としっかり繋がり(Engagement)、社員同士が手と手を取り合い(同左)会社をより良くするという目標を共有します。そして、一人ひとりの仕事と、それを支える組織とシステム(仕組み)の質の向上を図り、お客様からご満足 (Satisfaction)いただけるサービスを提供します。その結果、企業として適正な利潤(Gain)を頂き、社会に還元と貢献をいたします。その上で、企業と人の質を支えるのは、組織としての地力であると捉え、当社はあらためて「土台づくり」に取り組んでまいります。75年にわたって培われた良い伝統を残しつつ、今一度、時代の変化を捉え、また自らが変わることによって、土台(企業基盤)を堅固にしていく所存です。そして、お客様や取引先様をはじめとするステークホルダーから存在価値をより高く認められ、当社ならではの社会と共生したESG活動を通じて、信頼され喜んで頂ける旭海運を目指します。